この記事では、
- メロンを初めて育てる方
- 種まきから収穫までの流れを知りたい方
失敗しない基本ポイントを押さえたい方
に向けて、
メロンを種から育てて収穫するまでの栽培手順をSTEP別に分かりやすく解説します。
写真を見ながら作業するイメージで読んでもらえる内容になっています。
メロン栽培を始める前に知っておきたい基礎知識
品種特性と栽培の考え方

この記事で紹介するのは、
秋田県オリジナル品種の 「秋田甘えんぼRシリーズ」 です。
秋田甘えんぼは、
- 甘くて食味が良い
- 比較的作りやすい
- アールス系(網目メロン)
という特徴があり、家庭菜園から農家栽培まで幅広く対応できる品種です。
緑肉(青肉)と赤肉(橙肉)の違い
秋田甘えんぼには
- 緑肉(青肉)
- 赤肉(橙肉)
の2種類があります。
よくある疑問ですが、
赤肉メロンの花粉が緑肉メロンに付いても、実が赤肉になることはありません。
ただし、
見た目はほぼ同じなので、
種まき〜収穫・箱詰めまで品種が混ざらない管理が重要です。
種まき時期
- 春系:3月1日〜4月20日
- 夏系:4月11日〜7月5日
畝(うね):単条高畝
※1列植え+土を高く盛る畝。排水性と水分調整がしやすい
マルチ
- 春:透明マルチ(地温を上げる)
- 夏:シルバーまたは白黒ダブルマルチ(地温上昇を防ぐ)
栽培方法
- 立ち栽培
- 1本仕立て
- 1株1果取り
メロンは作業のタイミングが非常に重要で、
1〜2日の遅れがその後の品質に大きく影響します。
STEP1|メロンの種の準備と育苗環境


種の準備量の目安
必要な種は、栽培予定数の1割増しで準備します。
例)
- 30坪(約100㎡):約240粒
- 100粒入りなら約2.5袋
種を播く時期
収穫予定日から逆算する。

育苗に適した場所


- 雨が入らない
- 密閉できる
ハウス内で育苗します。
アブラムシなどのウイルスを媒介する害虫対策として、
- ハウス側面
- 出入口
には防虫ネットを張ります。
地温(地面の温度)は
25℃以上を保ちます。
※温床マットを使うと安定します。
育苗用の土(床土)

- 無菌培土(消毒済み)がおすすめ
- 市販の園芸培土でもOK
土の量の目安
- 春:少なめ(地温を上げやすくする)
- 夏:やや多め(乾燥防止)
メロンの詳しい種まき方法やコツは、
▶︎ 動画付きで詳しく解説しています。
STEP2|メロンの種まき(播種)

種まきの方法
- 覆土(かけ土):約1cm
- 軽く押さえて根が浮かないようにする
発芽まで乾燥させないことが最重要です。
地温は
**25〜30℃**を維持します。
発芽後の管理
- 種まき2日後くらいで発芽
- 遮光せず、しっかり光を当てる
- 地温は徐々に下げる
※地温管理ができれば、
ポリポットに直接種まきしても問題ありません。
仮植(ポット上げ)

- 種まき4〜6日後
- 子葉が開いたタイミング
植え痛みを防ぐため、早めが基本です。
使用ポット
- 半促成栽培:10.5cm
- 抑制栽培:7.5cm
ポットの地温も25℃程度に温めておきます。
STEP3|育苗管理のコツ(失敗しないポイント)

苗の「ずらし」
- 種まき約15日後
- 第2本葉が出たら
- 葉が重ならないよう間隔を広げる
ずらした後は乾燥しやすいので注意します。
がっしりした苗を作る方法


- 春栽培:温度で調整
- 夏栽培:水やり量で調整
水やりの基本
- 午前:しっかり
- 午後:控えめ
夜の徒長(ひょろ長くなる)を防ぎます。
苗がひょろひょろに伸びてしまう場合は、
▶︎ メロン苗が徒長する原因と対策 を参考にしてください。
STEP4|ハウスと畝(うね)の準備

肥料の目安量(100㎡あたり)
- 窒素:1kg
- リン酸:2kg
- カリ:1kg
※基本的に追肥は行いません。
畝立ての手順

- 施肥後に十分かん水
- 土を湿らせてから畝立て
- かん水チューブ設置
- マルチを張る
春作では、
定植1週間前までに畝を立て、ハウスを閉めて地温18℃以上に上げます。
畝づくりやマルチの使い分けの考え方は、
▶︎ メロン栽培に適した畝の作り方 で詳しく解説しています。
STEP5|定植(苗を植える)

定植の適期
春栽培
- 種まき後:約35日
- 本葉4枚
夏栽培
- 種まき後:約20日
- 本葉3枚出始め
定植適期は前後1日程度と短いため注意します
老化苗は絶対にさける。
植え方のポイント
- 浅植え
- 株元は乾かし気味
- 根鉢周辺に土を寄せる
栽培密度
- 株間:35〜40cm
広くすると大玉になりやすいため、
目標果重に合わせて調整します。
定植から定植後の栽培管理方法は、
▶︎ メロンの定植から定植後の栽培管理方法【春作と夏作の違い】 を参考にしてください。
STEP6|定植後の管理(水・温度)
水分管理
- 活着まで(約5日):植え穴に十分かん水
- 活着後:植え穴へのかん水は止める
根を下へ伸ばす管理を行います。
温度管理
春栽培
- 地温18℃以下にしない
夏栽培
- ハウスを開放
- 湿度を下げる
STEP7|整枝・誘引(交配準備)

整枝・誘引
- 不要な側枝と第1本葉を除去
- 草丈50cmで誘引開始
作業頻度
- 誘引:2〜3日に1回
- 整枝:6日に1回
刃物は使わず、
手で折り、午前中に作業します。
整枝・誘引の遅れは茎や葉の徒長や両性化の充実を悪くする。
一度に大量の除去は手間がかかるし、根を傷めて傷口も大きく病気になりやすい。
刃物は使わずに、手で折るようにする。
夕方までに傷口が乾くように午前中の早い時間にやる。
誘引作業を楽にしたい方は、
▶︎ メロン誘引クリップおすすめ比較 も参考になります。
STEP8|交配・摘果・袋掛け

交配の3日程度前に予防的にアブラムシ、ダニ、うどんこ病の防除をする。
交配を始める前日までに主つるの摘心を行う。
着果節の子づるは葉2枚残して摘心する。
実をつけない節の側枝は早めに取り除く。
交配の基本
- 春:1か月
- 夏:3週間
ミツバチまたは手交配。
交配時間は朝6〜10時まで。
摘果のタイミング

- 交配6日:2果
- 8日:1果
形の良い果実を残します。
交配がうまくいかない場合は、
▶︎ メロン交配の失敗原因と対策 を確認してください。
袋掛けと玉吊り

ネットが出る前に袋掛けを行います。
新聞紙2枚重ねが基本です。
新聞紙をかけるとメロンの日焼け防止や農薬で表面が汚れるのを防いだり、メロンの大きさやネットの発生を助ける。
この時期に重要なのが玉吊り作業です。
▶︎ メロンの玉吊りはいつから?失敗しないタイミングと資材を徹底解説
STEP9|交配後の管理

温度管理
春栽培
- 夜温が15度以下→ハウスを閉める
- それ以上→収穫期まで開放。
夏栽培
- 夜温が10度以下まで→ハウス開放。
- 台風や大雨→閉める。
水分管理の目安
- 早朝に葉に水滴あり → かん水不要
- 水滴なし → 少量ずつ数回かん水
STEP10|メロンの収穫時期と判断方法
収穫直前の様子

- 開花後50〜58日が目安
- 試し割りで糖度15度以上なら収穫
収穫が遅れると
- 裂果
- 黄化
の原因になります。
収穫タイミングで迷ったら、
▶︎ メロンの収穫時期を見極める方法 を参考にしてください。
まとめ|メロン栽培で一番大切なこと
メロン栽培は
「作業のタイミング」がすべてです。
この手順通りに進めれば、
初心者でも十分に甘いメロンを収穫できます。
▼ 露地メロン栽培の全体の流れを知りたい方はこちら
▶︎ 露地メロンの育て方:初心者でもわかる簡単ガイド









