脱サラして自給自足して生きてみようと考える人もいるようです。
都会で生活していくことに疲れる人も少なくありませんしね。
けれどもただ単に計画性なしに農業に手をつけるのは避けた方がいいでしょう。
工業製品と違って生命あるものを扱うので、こちらの意図通りに成長してくれるとも限らないのです。
経験者でも環境による影響は避けられないので、条件を変えるさじ加減が非常に難しいのです。
安定的に供給することが難しいのですが、農業にもビジネスモデルが存在します。
どの程度の単価と供給量がいいか、需要量がどれほどか?など考える要素は山ほどあります。
今回は、農業のビジネスモデルについて考えていきましょう。
近年の農業について
農家不足が激しい近年の傾向から、国内の供給量は減少傾向にあります。
また、その時々の環境(台風による洪水や干ばつの影響)によって質が落ちてしまい、いつもより少ない量で市場に供給されてしまいます。
その分農作物も、農作物からできた加工品などもその分単価が上がります。
農家の減少というのは、もう農業に携わる人だけの問題ではないのです。
今後の国内の農業を活性化していき、市場を潤していくにも他の産業と同じように戦略が必要となっています。
ブランド力と人件費、そして農業の発展
農作物を育てて市場で販売していくにはビジネスモデルが必要となります。
工業製品の方が明確に数を把握しやすく、トラブルによるロスが少ないことからビジネスモデルを検討する機会が多いでしょう。
けれども、自給自足ではなく農作物を販売して自分の収入にも繫げていきたい。
という場合はビジネスモデルを検討してある程度プランを立てることをお勧めします。
農作物の育成についてはまずは土地と土壌、そして水の供給源(人で言うライフライン)、あとは農薬や害虫による被害が大きいものなどはビニールハウスを建てる設置費も必要となります。
そして収入を得たいという場合はこれらの費用にプラス自分の労働力、人件費も含めて単価を考えていきます。
とはいえ、単に作って売るだけではビジネスプランと言いにくいものです。
どういった人に食べてほしい?購入してほしい?どうすれば知ってもらえる?こういった人たちをファンとして定着させるにはどうすればいいか?…など、考えればきりがありません。
こういった売ることを戦略として考えていくのは営業やマーケティングの経験知識が必要かもしれませんね。
対策としては自分の生産した農作物を知ってもらい、そしてそれをブランド化させることがポイントでしょう。
農作物で収入を上げるには
先ほど最後に述べたように、認知とブランド化というのは近年の農業では非常に重要な役割を担っています。
米であればコシヒカリ、愛媛の柑橘であれば紅まどんななど、親しみやすい名前をつけることで農作物そのものをブランド化させ、価値をあげています。
そうすることで、他県の人がお土産で買いやすいという要求を満たしています。
また、お土産で認知されていけば広告費用は少なく済みますが、地産地消をプランとして考えているのであればどうやって広めるかは重要な戦略です。
ブログをやってもそもそも農作物を買うのはスーパーか産直市ですし、となると農協に登録する必要もあります。
農業のビジネスモデルを考えているのであれば、まずは自分の農作物を他の農家と差別化させて長所を書き出してみる。
そしてそれにブランド名をつけてみる、またそれを認知してもらうために宣伝をどうするか、という計画が必要です。
資本主義は農業経済も同じ
安定供給が難しい中で、経済戦略も重要となってきています。
食物についてはどの産業も薄利多売と言われますが、実際にやってみるとその言葉の意味が身にしみてわかるでしょう。
一度ブランド化した作物が広まり、多くの人に認知されれば、その中で一定数ファンが定着します。
そこまでもっていくことができればそのビジネスプランは成功と言えるでしょう。
また、質に見合った価格設定でなければファンは離れていくのご注意を。
農業を生業としていくのはとても大変なことですが、生きることに直結している分やりがいは大きいでしょう。
どうしても不安が残る場合は実際に農家を訪ねてみて生の声を聞いてみましょう。